メイクをする際に化粧筆、使っていますか?
「アイシャドウやチーク選びにはこだわるけど、化粧筆は付属のもので十分」、と思っている女性が多いのも事実ではありますが、化粧筆作りにこだわりを持ってつくりあげている会社があります。
そこは「白鳳堂」。
創業してから約40年、その滑らかな使い心地や化粧の仕上がりから、女性から圧倒的な支持を得るブランドとなった白鳳堂の化粧筆のこだわりについてご紹介します。
順風満帆ではなかった白鳳堂の歴史とは?
高本和男さんが創業した「白鳳堂」の化粧筆は、江戸時代から筆の名産地である広島市熊野町で誕生しました。
高本さんの実家は代々続く「熊野町の伝統筆」を作っていて、家業は高本さんのご兄弟が継いだため、ご自身は一般企業に就職されたそうです。その後、手伝って欲しいと言われたことがきっかけで実家へ戻られました。しかしその当時は、需要のある”化粧パレットに入れる筆”を生産していたそうです。
納期を優先するばかりに品質が低下している状況を見た高本さんは、このままではいけないと思い、高品質な道具としての化粧筆を作ろうと独立の道を選び「白鳳堂」を立ち上げたのです。
大企業に直談判しても門前払いされる日々を過ごしながら、日本に限界を感じた高本さんは渡米。ニューヨークで活躍している日本人メイクアップアーティスト、安藤広美さんをたまたま記事で見つけ、会いに行くことに。
白凰堂の筆の高品質さに感動した彼女からカナダの大手化粧品メーカーM・A・Cを紹介してもらい、白鳳堂とOEM供給する運びとなったのです。
こだわりを保ちながら月間50万本を生産。白鳳堂の「化粧筆」
現在、白鳳堂の化粧筆の生産量は、月間約50万本。この数を全て広島の工場にて、こだわって生産しています。
他のメーカーでは毛先のカットを機械で行っている場合がほとんどですが、白鳳堂はここで機械に頼ることはしません。ぬくもりのある「人の手」で高品質の筆を日々作り上げており、2005年には「第一回日本ものづくり大賞内閣総理大臣賞」を受賞しています。
その品質を守り続けることができているのは、筆作りをおよそ100の工程に細分化し、1つの工程を同じ作業員が継続的に担当することによって、その作業に特化した職人を育成しているためです。それが高じて、高品質の伝統の技と大量生産の両立を可能にし、特許である「筆の穂製造法」を取得しました。
さらに その筆づくりへのこだわりが認められ、自社ブランドだけでなく世界的人気メーカーのM・A・Cをはじめ世界の有名化粧品会社約70社へOEM供給しており、プロのメイクアップアーティストから一般ユーザーにまで愛されています。
白鳳堂の「筆」が人気である理由
白鳳堂の筆には、他のメーカーによくある「チクチク感」が全くありません。この触感を実現しているのは、手作業による確認です。他社のように毛先を切らず、指先の感触で質の悪い毛を取り除きます。最終的には約3~5割が捨てられるそうです。この妥協をしない姿勢がいつまでも触れていたくなる、ついうっとりしてしまうほどに心地よい肌触りの筆を作り上げるのです。これは、手作業でしか作り出せないものです。
もちろん、肌触りだけでなく塗りやすさや付き方も従来のものとは違います。プロでない私達でも大丈夫。テクニックはいりません。粉をたっぷり含ませなくても肌にさっとすべらせるだけでまんべんなく付けることができます。
たとえば、チークブラシ。広く普及しているチークブラシは潰れた形をしていて一方方向にしか行かないことが多く、チークが長方形に入ってしまいます。しかし、白凰堂のものは丸みを帯びているので丸く入れることが出来ます。コシがあり毛先がなめらかに整えられているおかげで、まるで内側から色づいているように見せることが出来るでしょう。
あなたもぜひ、「白鳳堂」を体験してみて
白凰堂はオンラインショップでも販売していますが、実際に店舗へ行くとスタッフが自分の持っている化粧品に合う一品を選んでくださいます。また、同じ形でもリスの毛やヤギの毛なども用意されていて種類が豊富。海外メーカーの硬いパウダーはヤギの毛が相性が良いそうです。毛の種類が違うと触り心地だけでなく付き方も変わってきます。
しっかりつけたいミネラルファンデーションや、ほんのり色づけたいチークなど、種類によって筆を変えると思い通りの仕上がりになります。実際に手に取って試してみると、その仕上がりと肌触りの虜になるはず。
白鳳堂ホームページ:http://www.hakuho-do.co.jp/